総合診療専門医、「乗り越えるべき課題」とは？

公益財団法人医療科学研究所が「総合診療専門医―期待と課題―」をテーマに9月14日、都内でシンポジウムを開催、司会を務めた地域医療機能推進機構（JCHO）理事長の尾身茂氏は、「総合医がこれからの地域医療の質・効率のさらなる向上に不可欠であることは、大筋で合意されている」と指摘した一方、「乗り越えるべき課題」として3つを挙げた。 特に議論になったのが、「医療関係者間で総合医に関する理解が不十分」である点だ。尾身氏は、「医師会が、かかりつけ医が非常に重要であると同時に、新たに発足した総合診療専門医を医師会としても一緒に協力して育てていきたいと明瞭に言ってくださった。同時に今回はっきりしたのは、これまで総合医的な働きを担ってきた人をいかに扱うかが課題であり、然るべき敬意を表することが必要であることだ」と総括。 総合診療専門医「乗り越えるべき課題」（尾身氏による） 1．若い医師の総合医に関する不安 ・自分らの将来は？ ・自らのアイデンティティは？ ・自分らだけが割を食うのではないか？ 2．医療関係者間での総合医に関する理解が不十分 ・これまで既に総合医的な働きを担っている人々との関係は？ ・総合...