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精神科医「術後せん妄で説明する必要はない」

レポート 2018年9月28日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する東京地裁(大川隆男裁判長)での第7回公判が9月27日に開催され、検察側証人の精神科医への証人尋問があった。精神科医は「術後せん妄で説明する必要はない」と証言した。 検察側証人は慶應義塾大学保健管理センター准教授の西村由貴氏(精神科専門医、医学博士)。西村氏は被害女性A氏が訴える被害について、「術後せん妄で説明する必要はない。事件の事実を前提とすると、被害の事実があったと考える」と証言した。 せん妄ではないと判断した理由について、被害女性の胸から検出されたDNAの量、アミラーゼ反応から 「幻覚妄想状態ではなく、本人が知覚するようなことがあったと認めざるを得ない」と説明。A氏が被害を訴えたのが男性外科医が退出した後である点についても「意識変容が起こる場合、意識レベルの低下と覚醒が反復するのが特徴。せん妄によって訴えるような被害があったとすると退出後に限らないはず」などと述べた。 A氏が現在も被害を訴えている点についてせん妄だったら覚醒後に「違和感を覚えている...