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創始者の辻本氏「私はちっとも賢い患者じゃなかった」 - 山口育子・認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2018年10月12日 (金)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

――山口さんはなぜCOMLの活動に参加されるようになったのでしょうか。 いみじくもCOMLが活動を開始した1990年9月に、25歳目前で卵巣がんと診断されました。その年の3月に急性虫垂炎性腹膜炎で、即日手術、入院生活を体験していました。そのときにエコー検査をしながら、医師達が「これは何だろう」と話し合っていたので、「何か異常があるのですか」と尋ねました。すると意外そうな顔をされ、外に出されてしまいました。結果的に「おそらくだいじょうぶだろう」ということで婦人科の受診も必要ないと判断され、1週間あまりで退院しました。 山口育子・認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長 それから半年で再び腹膜炎に見舞われました。下腹部の痛みと不正出血で受診したら、左の卵巣が大きく腫れているということで手術をすることに。当時、がん告知は一般的でなく、主治医は初めからがんを疑っていたようですが、私への説明は一切ありませんでした。 悪いことに、手術予定の2日前、卵巣が破裂してしまいました。日曜日で麻酔科医と連絡が取れず、破裂したまま長時間が経過したため、体内にがん細胞がばらまかれて、卵巣がんの摘出...