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名古屋大ディオバン問題、主論文は撤回、再発防止策を公表

レポート 2018年10月1日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤であるARB「ディオバン」を巡る研究不正で、名古屋大学は9月、同大における臨床研究「Nagoya Heart Study」(NHS)に対する調査結果を踏まえて、再発防止策を公表した。NHSを巡っては2017年11月に大学設置の調査委員会が「撤回勧告」を出しており、2018年8月23日に米国心臓協会学会誌「Hypertension」が主論文を撤回した。同大は「研究不正は認められない」としており、関係者の処分は行わない。 NHSに関し、名古屋大は公正研究委員会を設置し、2017年11月に「撤回勧告」を出している(『名古屋大、ディオバン論文に撤回勧告、2014年の「最終報告」から一転』を参照)。2018年4月には「研究不正は認められないものの、治療効果の判定に使用する心不全の定義が二重になっていたことなど研究過程に不適切な点があり、当初のデータに立ち返ることができない現在、論文撤回が適当である」と指摘している(『「NAGOYA HEART Study」に関する追加調査の報告について』を参照)。 主論文が掲載された米国心臓協会学会誌「Hypertension」は2...