ノーベル賞受賞の本庶氏「今世紀中にがんは脅威でなくなる」

本庶氏 2018年のノーベル医学生理学賞に決まった京都大学高等研究院特別教授の本庶佑氏（同大名誉教授、神戸医療産業都市推進機構理事長）は10月1日、スウェーデン・カロリンスカ研究所が同賞の受賞者を発表した約50分後の午後7時20分頃から京大で記者会見し、受賞の喜びや今後継続する研究などについて語った。 がんに対する免疫応答に重要な役割を果たしているPD-1受容体を発見し、ノーベル賞受賞につながった自身の研究成果については、「感染症におけるペニシリン」と表現。その上で、「感染症が、ほぼ大きな脅威でなくなったのと同じような日が、（がんの領域にも）遅くとも今世紀中に訪れると思っている」との見方も示した。 本庶氏は、京大医学部卒の医師。「基礎研究をやり、それを社会に還元したいという思いは常にあった」と語り、臨床応用には早い段階から取り組んできたという。 ノーベル賞受賞よりもうれしいこととして、趣味のゴルフの際に経験したエピソードを紹介。「『あなたの薬のおかげで、“これが最後のラウンドだ”と思っていたのが、また良くなってゴルフができるようになった』という話をされると、これ以上の幸せはない。自分の...