1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 安易な働き方改革「禍根を残す心配ある」

安易な働き方改革「禍根を残す心配ある」

レポート 2018年10月2日 (火)  水谷悠(m3.com編集部)

日本病院会会長の相澤孝夫氏は10月2日の定例記者会見で、議論が進む医師の働き方改革について「あまり安易にやると禍根を残すのでは、という心配がある」と述べ、宿日直や自己研鑽の扱いをどのように決めるか、慎重な議論が必要という見解を示した。9月29日の常任理事会では、働き方改革と、控除対象外消費税問題を主に議論した。 働き方改革では、「医師の健康を守り、同時に地域医療を守る」ことは当然だが、現実には病院ごと、地域ごとの事情など、さまざまな問題があることは出席者間で共通の認識だったという。宿日直については、いわゆる手待ち時間をどうするか、これを全て勤務時間にするとなると「そのままやれば病院が持たない。基準をきちんとつくるのがいいか、おおよその時間でくくるのがいいか」という懸念が出た。また、細かく規定しすぎると、「狭い範囲でしか医師が行動できなくなる」という声もあったという。また、多くの医師がアルバイトで他院の当直を行うが、これは勤務時間に入るのか、という疑問も上がった。 自己研鑽についても、研修医や専攻医をどう捉えるのか、OJTの時間があるために、勤務時間をどう設定するのかなど、相澤氏は「よほ...