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山中氏「本庶先生のノーベル賞受賞、私とは意味が違う」

レポート 2018年10月12日 (金)  長倉克枝(m3.com編集部)

京都大学iPS細胞研究所(CiRA)所長・教授の山中伸弥氏は10月11日、横浜市で開催されたバイオ技術の展示会「バイオジャパン2018」で「iPS細胞研究の現状と医療応用に向けた取り組み」と題して講演し、今年のノーベル医学生理学賞受賞が決まった京都大学名誉教授の本庶佑氏について「私も6年前に同じ賞をいただいたが、本庶先生は既に何万人もの患者を救っている治療に対しての受賞。私は将来役に立つかもしれないこれからの技術で受賞したので、意味も重さも違う」と述べた。 講演の冒頭で本庶氏に言及する山中氏 山中氏は、本庶氏がこの日、同じ時間帯の隣の会場で自身が理事長を務める神戸医療産業都市推進機構の講演会であいさつしたことに関連して、本庶氏のノーベル医学生理学賞の受賞決定について言及した。本庶氏の所属研究室の研究者と、奈良先端科学技術大学院大学勤務時代に一緒に勉強会を行っていたエピソードを紹介。その上で、「私たちがやっている基礎研究は20~30年を経て患者の命を救う。私も臨床医をやっていたが、臨床医は自分が死んでしまうと患者に貢献できないが、研究者は自分がいなくなっても患者を救うことができる。本庶先...