文科相、月内中間まとめでの大学名公表は明言せず

文部科学大臣の柴山昌彦氏は10月16日の記者会見で、東京医科大学の不正入試問題に端を発して81大学医学部に行っている調査について、月内の中間取りまとめで個別の大学名を公表するかどうかは「調査の進捗状況、周囲の環境に応じて検討する」と述べ、明言しなかった。最終的な取りまとめは年内を目途に行う。 会見前日の10月15日に昭和大学が記者会見し、現役と1浪生の受験生に加点をするほか、同窓生の親族を優先させていたことを明らかにしたことについては、「文科省からの照会に対し、各大学から不適切な操作はないとの回答を得ていたにもかかわらず、このような事態に至ったことは誠に遺憾」と不快感を表明。昭和大が設置する第三者委員会で詳細に事実関係を明らかにした上で、「万一、不利益を受けた受験生が存在する場合には、速やかに対応するよう求めたい」と述べた（『昭和大、入試で現役や卒業生の親族らを優先』を参照）。 昭和大が説明した得点操作の背景については、「各大学において、それを行うさまざまな背景があったと思うが、そうであれば文部科学、厚生労働の分野で問題提起してもらうべきだった」と苦言を呈した。...