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日野原氏に学ぶ、聖路加国際病院でインターン◆Vol.5

スペシャル企画 2018年11月5日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

── 「もっといい世界があるのでは」と考え、新潟大学医学部卒業後、インターンから東京に出てきた小柳氏。1962年のことだ。聖路加国際病院を研修先として選んだのは、どのような理由からだろうか。 当時、インターンを受け入れる病院には序列があり、全国的に人気が高かったのは、聖路加国際病院と虎の門病院、国立東京第一病院(現国立国際医療研究センター病院)などだ。新潟の実家の向かいにあったのが聖公会系の教会。聖路加も聖公会系で、縁を感じた。その上、アメリカ式の医療システムや研修制度を取り入れていることで知られ、魅力を感じた。聖路加国際病院は各大学から1人か2人しかインターンを取らなかった。 姉たちは早々と結婚、長姉は地元の内科医と結婚していた。私が東京に出ることができたのは、その義兄のおかげだ。大学の卒業式の翌日に新潟を離れた後、結局、10年間新潟市には行っていない。インターンになってからは、親に頼らずに生活できた。 母は、私の進路については、一言も何も言わなかった。その後、特に女子医大の教授になってからのことだが、私に関するニュースが新聞に載ったりすると、すぐに手紙が来た。1ページ目には褒め言葉...