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「松下村塾」の医療版、「伊賀塾」を開催◆Vol.24

スペシャル企画 2018年11月24日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

── 三重県伊賀市は人口10万人足らずの地方都市。その伊賀市で2012年7月から3年間、計4回、延べ7日間、医療者や一般市民などを集め、医療再生について考える私塾、「伊賀塾」を開催した。 きっかけは、友人で当時、名古屋大学大学院医療システム管理学講座の准教授を務めていた杉浦伸一さんから、「田舎で交通が不便で、医者もナースも集まらない所があるので、一回見てくれませんか」と言われたこと。東京から行くと5時間もかかる場所であり、より良い人材を集めるのは容易ではないことはすぐに分かった。 しかし、地元の伊賀市立上野総合市民病院長だった三木誓雄先生や市の関係者の話を聞いていると、医療にかける思いや理想には共感できるものがあった。そこで「原点に立ち戻り、医療の在り方を考える場を設けて、医療再生ができないか」と思い巡らすようになった。医療者はどんな思いで医療を提供しているか、あるいは患者さん側はどんな姿勢、心構えで医療を受けたらよいか、さまざまな立場から議論する。医療に関係する人々、患者さんも含めて、知識の伝授ではなく、「人のために働く」、そして「病を治す」とはどういうことかを再確認する場を作りたい...