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検察、弁護側の双方の麻酔科医の主張が対立

レポート 2018年10月31日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する東京地裁(大川隆男裁判長)での第10回公判が10月30日に開催され、検察側・弁護側双方から麻酔科医が証人となった。被害を訴えた女性患者A氏が事件発生時、せん妄状態にあったかについて、双方の主張は対立したほか、弁護側の麻酔科医は、第7回公判で検察側証人として出廷した慶應大所属の精神科医の証言について、「論理的に間違っている」と批判した。 検察側麻酔科医「せん妄の可能性は低い」 検察側証人は帝京大学医療情報システム研究センターセンター長で、麻酔科医の中田善規氏。本件手術における麻酔の状況(使用した薬剤はプロポフォール200mg、ペンタゾシン5mg、笑気ガス60L、セボフルラン15m L、ボナフェック座薬)について、「プロポフォールは少々多いが適切だと思う」と説明した上で、カルテやLINEメッセージを送った状況から「外界と連絡を取れる覚醒良好だと思う」と指摘した。 せん妄については、生じやすい因子を「大手術」「長時間」「認知症」「高齢者」などと説明し、本件手術...