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マラソン開始前倒し「データで立証できた」、日医常任理事・長島氏

レポート 2018年11月1日 (木)  大西裕康(m3.com編集部)

図表を使って説明する長島氏 日本医師会常任理事の長島公之氏は10月31日の定例記者会見で、同29日に東京五輪の大会組織委員会会長を務める森喜朗氏と面会し、マラソン開始時刻を予定の午前7時を午前5時半へ前倒しすることなどを提言した際の詳細を明らかにした。中京大学の松本孝朗教授が東京五輪で使う予定の走行コースで気温や湿度などを1kmごとに測ったデータに基づき、危険性を示した上で対策を提案したという。 長島氏は、現状の開始時間では選手だけでなく観客やスタッフなどの関係者にも命の危険が及ぶ可能性があることについて「みなさんそういう印象をお持ちだと思うが、きちんとしたデータで立証できたのが医学的に重要だと思っている」と述べ、中京大教授の松本氏らの研究意義を強調。東京五輪組織委会長の森氏の反応については、「こういうきちんとした研究データに基づく専門的、医学的な内容は貴重であり、ありがたいと言っていただいた」「IOCや国際陸連と共有するとおっしゃっていた」と述べた。 松本氏は、マラソンと競歩について実測データを日本生気象学会の「日常生活における熱中症予防指針Ver.3(2013)」や日本体育協会の「...