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世界初の手術成功事例から地域との連携まで

オピニオン 2018年11月2日 (金)  独立行政法人 地域医療機能推進機構(JCHO)理事長 尾身茂

日本最大級の公的病院グループが担う医療の在り方とは――。地域医療機能推進機構(JCHO)理事長の尾身茂氏は、各病院の特色を生かしながら、全体のレベルを引き上げるための取り組みを続けてきたと語ります。医師の多様なキャリアを紹介する「卒後10-15年目の医師たち」~JCHO編~、今回のテーマは「急性期」です。 「急性期」記事一覧 ・Vol.1 学会ロス乗り越え、脳神経外科のプロフェッショナル ・Vol.2「妊娠・出産でキャリアを諦めないで」女性外科医の助言 ・Vol.3 眼科領域の“大谷”目指す、NY留学経て野心に火 ・Vol.4“全国区”の診療科で学ぶ誇りと苦労 一番強調したいのは、各病院がそれぞれの特色を生かして世界レベルの医療を提供しながら、地域のニーズにも応える体制になっているということです。2017年9月にはJCHO中京病院(名古屋市、663床)が生後41日の乳児に人工血管バイパス手術を世界で初めて成功させました。それまでは心臓移植しか選択肢のない先天性の肺動脈閉塞と冠動脈閉塞が合併している例で、1歳以下の手術例は世界的にありませんでした。同病院が2013年4月から小児循環器科・...