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日米の医療の違いとは?

オピニオン 2018年11月18日 (日)  太田壮美(シカゴ大学)

お邪魔いたします。シカゴ大学の太田壮美です。 北原先生のコラムにたまに登場する「上司」です。私は日本で心臓外科医としての第一歩を踏み出し数年のトレーニングの後、鍛錬の場を米国に移し、さまざま施設を巡り、現在はシカゴ大学で心臓外科医をしています。フェローとしてシカゴ大学に来ていた北原先生を2年間みっちりとトレーニングした見返り(?)に、このコラムに投稿する機会をいただきました。かれこれ10年以上米国で働いていますので、日本で医療に携わっていた期間より米国での方が長くなってしまいました。投稿内容は自由とのことですので、日米の両医療制度下の末端で働いてきた者として日米の医療と心臓外科領域のトレーニングについて思うところを書いてみたいと思います。 日米の医療をトピックとして取り上げると大抵の場合、日本の悪いところ米国の良いところが話題となり、「なぜ日本はこんなにもダメで革新的でないのか」という論調になることが多いと思います。しかし考えてみれば、そうなるのも当たり前のことのようにも思います。日本において日本の医療の議論をする場合、日本の医療の問題点を話し合う方がある意味建設的であり、逆に日本の医...