3度の肉体的危機を乗り越えた開業医の『国民皆保険ものがたり』【後編】

※【前編はこちら】 【第三章 そしてわれわれは何をやってきたか】 1．公衆衛生実習レポート 千葉大学医学部の6年生が、公衆衛生の実習で当院を訪れたことがあります。当時のルールによれば、実習の主題は自分たちで決め、それについてのレポートをまとめることになっていました。 ある年の学生が「稲毛サティクリニックの秘密」というテーマでレポートを書き、それが面白いということで、その後、数年にわたり引き継がれたことがあります。当時彼らが見出した17のキーワードは、「Secrete 17（シークレットセブンティーン）」と呼ばれ、当院の取り組みの客観的な記録として、今でも大切にされています。 【稲毛サティクリニックの＜Secrete 17＞】 1． 守備範囲の広さ（科の壁にこだわらない医療） 2． 医療はチームワークである（次世代のチームワーク） 3． 自立したスタッフたち（指示待ち族のいない不思議） 4． 懐炉からゴム印まで（当たり前ではない当たり前） 5． 絶えざるイノベーション（心がけるのは意味のある改革） 6． とりあえず家庭医（BEST WAYの選択） 7． 正々堂々（信なくば医ならず） 8．...