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「弱小病院への指導、何に直結するか」 - 黒木嘉人・飛騨市民病院病院長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年12月4日 (火)  水谷悠(m3.com編集部)

Vol.1はこちら ――大都市の病院と、こうした中山間地域の病院ではそれぞれの対応があってもいいのではないでしょうか。 そうですね。十把一絡げでやっても、実情にそぐわないです。一方で、労基署ごとに、監督官も「一人親方」で違うので、ある病院では、「うちは、時間外は言われなかった、お目こぼしだ」という話も聞きました。それもどうかと思うのですが、こんな弱小病院、地域の医療を必死で守っているところに、全部時間外で払えと命令することは何に直結するか、分かってほしいなと思います。病院の経営が立ち行かなくなって、病院がなくなっても知らないよ、そのことは一切知らないよということでしょうか。 ――対策の一つとして、研修医の受け入れを積極的にされているそうですね。 研修医2年目の先生の1カ月の地域医療研修で、たくさん来てくれています。2012年から活動を開始して、県内や富山県、愛知県にも働き掛けて、年々増えています。今年は年間31人です。現在は常勤6人に加えて研修医が4人来ていて、10人体制でやっています。最大4人ですが、だいたい2~3人が来ています。彼らは研修元の病院で救急医療をしっかり学んできています...