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医療データに基づいた先駆的なプロジェクトと乳がん診療均てん化実現

スペシャル企画 2018年11月25日 (日)  NCD事務局

2012年よりNCDに参画した日本乳癌学会。現在、年間約9万人が発症すると言われる乳がん患者の9割強に当たる8万人以上のデータがNCDに登録されている。さらに同学会では、これまでは医療者・学会が利活用していたNCDデータを、患者にも活用してもらうプロジェクトを開始した。 臓器癌登録をNCDに移行、予後データ登録率アップの工夫施す 中村清吾氏 日本乳癌学会が全国乳癌患者登録調査を始めたのは1975年、同学会の前身である乳癌研究会での事業にさかのぼる。国立がんセンター(現国立がん研究センター)が中心になって行っていた臓器癌登録は、当初は紙ベースで、個人情報も含んでいた。2005年に施行された個人情報保護法に対応するために、2004年からWebによる登録システムを開始。2011年には乳癌患者登録は、日本乳癌学会の乳腺専門医制度の認定施設や関連施設の必須条件となるなど、国内で充実した臓器癌登録として、40年以上の歴史を持つ。 その乳癌登録を2012年にNCDに移行したわけだが、その経緯について、同学会の前理事長で昭和大学乳腺外科教授の中村清吾氏は次のように説明する。「当学会の乳腺専門医制度は、...