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医療面接30分×模擬患者12人=6時間のテスト

オピニオン 2018年12月2日 (日)  北原大翔(シカゴ大学 心臓胸部外科心肺移植・機械式循環補助 クリニカルフェロー)

バックナンバーはこちら 前回はUSMLEのSTEP1、STEP2CKについて説明しました。今回はSTEP2CSとSTEP3についてです。前回も言いましたが、あまり参考にはなりません。 STEP2CSの試験内容は、今までとはガラッと変わり医療面接形式になります。模擬患者を相手に問診、身体所見、ある程度の鑑別診断を付けてカルテを書く――の全てを制限時間30分以内に行います。そして、その30分サイクルを12人分ひたすら繰り返します。受験者は診察を、摸擬患者はお腹痛い演技を、それぞれ6時間ほぼぶっ通しで続けるという誰も得をしないテストになっています。 実際の試験の流れですが、まず試験の簡単な説明があり、その後、12個の部屋が壁に並んだ大広間に連れて行かれます。担当の部屋の前にそれぞれ受験者が立たされ、合図があるとそこから時計回りに1部屋ずつ回って行く感じになっています。試験はノックして入るところから始まり、部屋に入った時のあいさつの仕方、座り方、話し方、アイコンタクトの仕方、気の使い方、手の洗い方、ガウンの掛け方など一挙手一投足が評価の対象となる面白いかつ辛い試験です。 模擬患者はさまざまです...