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医師の時間外労働上限「地域医療確保」「技能向上」で2階建て提案

レポート 2018年12月6日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

厚生労働省は12月5日の第13回「医師の働き方改革に関する検討会」(座長:岩村正彦・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に、2階建てで医師の時間外労働の上限を設定することを提案した。まず「達成を目指す水準」として、脳・心臓疾患の労災認定基準(2~6カ月平均80時間以内、単月100時間未満)を考慮し、休日労働込みで年間・月間の数字を設定し、さらにその上に「地域医療体制確保」と主に若手を念頭に「技能向上」のために、経過措置として例外的な上限設定をする。 時間外労働の上限を「一般則」よりも緩和する一方、勤務間インターバルや連続勤務時間制限など「追加的健康確保措置」を、「達成を目指す水準」では努力義務、例外的な上限設定では義務として医師の健康確保を図る(資料は、厚労省のホームページ)。 構成員からは「医療提供体制に鑑みると、特例は設けざるを得ない」(東北大学環境・安全推進センター教授の黒澤一氏)などと賛意が示された一方で、「過労死基準を恒常的に超えなければいけないのは問題だ」(自治労総合労働局長の森本正宏氏)と懸念も提示された。岩村座長が「事務局案は将来的には医師の健康確保・医療安全という観点...