1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医学生は勉強よりも「部活」「バイト」を - 寺澤秀一・福井大学名誉教授に聞く◆Vol.4

医学生は勉強よりも「部活」「バイト」を - 寺澤秀一・福井大学名誉教授に聞く◆Vol.4

インタビュー 2019年1月5日 (土)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

――寺沢先生の「研修医当直御法度」は、1996年の初版以来、研修医達のバイブル的書籍になっており、累計15万部、現在は第6版となっています。 僕がぽつりぽつりと頼まれて、救急に関する原稿を書くようになったのを、出版元の三輪書店の当時の社長さんが見つけてくれて、研修医の「当直虎の巻」を書きませんかと言ってくださりました。福井県立病院でちょうど島田耕文先生と林寛之先生と一緒に働くことになった時期だったので、3人で働いた記念にもなるしね、ということで本を出すことになりました。今回の「外伝」に「『御法度』誕生顛末記」という題で書きました(試し読みはこちら⇒「御法度誕生顛末記」)。 僕たちは、教科書は書けないけど虎の巻なら書けるかもと思いました。研修医1年目、2年目の当直する時の一番いいアドバイザーは4、5年ぐらい上のお兄さんドクター、お姉さんドクターだと社長さんは分かっていたのでしょう。僕は当時44歳で、もちろん3人とも全国的には無名の医者です。 大学の救命救急は重症な集中治療、3次救急がメインです。でも、1次救急、2次救急に普通にふらりと現れる人たちの中にも恐ろしい急患が交じってくる。その領...