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「なぜ日本では一つのみか」と疑問の声 - 蓮田太二・慈恵病院院長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年12月28日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「ゆりかご」は、いまだ日本で一つのみです。神戸市のNPO法人「こうのとりのゆりかごin関西」が2017年2月に「ゆりかご」の開設計画を発表しましたが、行政の反対で頓挫しています(現在は、相談窓口として運営)。 「医師を常駐させなければいけない」というのが表向きの理由ですが、恐らく地元市長が首相を忖度したのではないでしょうか。ドイツで最初に「ベビークラッペ」を始めたのは、保育園です。だから医師はいませんよね。看護師さんもおりません。神戸の法人は、助産院ですから、お産を扱います。赤ちゃんが危ない状態と分かれば、ちゃんとした応急措置はでき、すぐに医療機関に連絡します。だから安全なはずです。 12月15日には都内で出版記念パーティーが開催された。蓮田氏は、週3回人工透析を受ける日々だが、上京して出席。 ――2018年4月、熊本で第14回アジアヘルスプロモーション会議が開かれ、シンポジウム「Baby Box(こうのとりのゆりかご)各国の現状と課題」が企画されました。 11カ国の「ベビーボックス」の主催者が集まりました。いずれの国も考え方は同じですが、国によって現状、課題が異なっていることが分...