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不適切入試に伴う定員増、「中長期的な医師需給への影響なし」

レポート 2018年12月27日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

文部科学省は12月26日の厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会」の第25回医師需給分科会(座長:片峰茂・長崎大学前学長)で、医学部の不適切入試問題で影響を受ける2019年度入試の受験生対応として、追加合格に伴う募集人員の超過を認め、5年間を上限に超過分を減員して解消する臨時的な措置を説明した。この措置は、12月25日に柴山昌彦文科相が公表していた(資料は、厚労省のホームページ)。 厚労省医政局医事課長の佐々木健氏は、医学部定員の在り方は、医師需給分科会で議論してきた経緯を踏まえ、今回は事後に諮ることになったため、「お詫びを申し上げる」と述べた上で、「不適切な入試に伴う追加の人数が確定しない状況だが、厚労省としては、一時的な定員超過については、2020年度以降に一定の期限を設けて需給調整を行うのであれば、中長期的な医師の需給への影響を及ぼさないと考えている」と説明した。 医師需給の観点では、医学部入試の地域枠が適切に運営されず、地域枠がうまらなかった場合に一般枠に振り替えられていた現状も問題視されている(『2018年度の地域枠充足率81.6%、24府県が「8割未満」』を参照)。しか...