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中医協、「非公開」で改定率決定の時代も【平成の医療史30年◆厚労行政編】

スペシャル企画 2019年1月16日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――鈴木技監は1984年の入省です。平成時代の医療行政を担当してきたわけですが、平成の30年間も含めて、厚労行政に携わってきた立場として、行政の進め方、施策の立案の仕方などは変わってきたのでしょうか。 この時期(インタビューは12月に実施)になると思い出すのは、毎年の予算案の作成。12月下旬の閣議決定に向けて省内全体が「予算モード」になり、課長折衝、審議官折衝、局長折衝、次官折衝、大臣折衝と続くので、「どこで、どのカードを切るか」などと日々、省内で議論していました。今はそのプロセスはほとんどなくなり、昔に比べれば、省内での進め方は相当合理的になったと思います。 入省初期に担当したのは、精神衛生法の精神保健法への改正。そのエピソードも語ってくれた(文末を参照)。 ――2012年度診療報酬改定を厚労省保険局医療課長として担当されています。 当時は民主党政権で、10年ぶりのネットでプラス改定になった2010年度(平成22年度)に続き、2012年度(平成24年度)もネットプラス改定が実現しました。産科医、小児科医、外科医の減少で、医療の危機が叫ばれていました。2000年代半ばの小泉政権時代の社...