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乳腺外科医事件「高裁の可能性、引き続き支援を」支援者集会

レポート 2019年1月16日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する東京地裁での公判が1月8日に結審したのを受けて、医療関係者有志で作る「外科医師を守る会」は1月15日、東京都内で「乳腺外科医冤罪事件 判決直前公判報告会」を開催した。会場には支援者ら約150人が訪れた。弁護団は「高裁に行く可能性が高い。引き続き支援を」と呼びかけた。 水谷渉氏 弁護団の水谷渉弁護士は「裁判を通して明らかになった警察、検察の問題点」と題して、本件裁判での証拠構造や法廷でのやりとりについて解説した。科捜研の鑑定書では(1)アミラーゼ活性検出試験で陽性が認められ、唾液様物質の混在が証明された、(2)DNA型が男性外科医の型と一致した――と主張している。鑑定の過程を記録した「ワークシート」には、「DNA1.612ng/µLが検出された」と記されており、検察側証人で米国留学中の元科捜研研究員は「唾液の飛沫で付く量の4000-40000倍であり、なめたと考えるのが自然」と説明し、これが検察側主張の骨子になっている。 水谷氏は「ワークシートは最大の争点...