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プライマリ・ケアの歴史とともに歩んだ半生◆Vol.1

スペシャル企画 2019年2月1日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

プライマリ・ケアに関連する3学会が合併して2010年4月に日本プライマリ・ケア連合学会が誕生、その初代理事長を務めたのが、北海道大学名誉教授の前沢政次氏(京極町国民健康保険診療所「ひまわりクリニックきょうごく」所長)だ。宮城県涌谷町、そして今は北海道京極町で自らも地域医療に携わり、自治医科大学では地域医療学講座、北海道大学では総合診療部の立ち上げにそれぞれ従事、医学生や研修医の教育に力を入れてきた。 立場や場所を変えつつも、40年近くにわたり、プライマリ・ケアに関わってきた前沢氏。新専門医制度がスタートし19番目の基本領域として位置付けられ、総合診療専門医の行方が注目される折、プライマリ・ケアをめぐる日本の医療の在り方と重ねながら、前沢氏の半生を追った。 ――宮城県の涌谷町町民医療福祉センター開設と涌谷町健康推進員協議会の設立30周年記念式典が、2018年11月17日に開催され、前沢氏は基調講演を担当した。 センターのオープンは1988年11月。センターの一角をなす涌谷町国民健康保険病院の初代院長が私です。基調講演のテーマは、「安心して暮らすことのできる涌谷町をめざして~これまでの歩み...