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大学の教授ポスト選ばず、涌谷町へ◆Vol.16

スペシャル企画 2019年2月16日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――自治医大時代、日本プライマリ・ケア学会の仕事にも一時期、従事した。 日本プライマリ・ケア学会(現日本プライマリ・ケア連合学会)は、1978年に発足した学会です。母体は、「実地医家のための会」。「従来の医学が大学中心の医学であって必ずしも第一線の医療に役立っていないこと、社会に役立つ有用性のある学問が必要なこと、そして第一線の医療に携わっている医師たちが自分たちのデータを持ち寄って発表し合う学会が必要であること」をその理念として掲げています。 他の学会の幹部は、大学の先生が中心ですが、日本プライマリ・ケア学会は開業医が多く参画していたのが特徴。医師のみではなく、歯科医師、薬剤師、看護職、介護職なども正式の会員となることができました。 私が学会の理事を務めた時の2代目の会長が、山口正民先生。大阪府医師会会長もされた先生です。他にも開業されている医師会の年配の偉い方が多く、ほとんど発言できず、理事は1期で終えました。大学から来ていたのは、私のほか、東北大学の心療内科におられた鈴木仁一先生、岡山大学衛生学の教授だった青山英康先生くらいだったでしょうか。青山先生は、2010年に日本プライマリ...