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京極町の地域包括ケア、特徴と課題◆Vol.26

スペシャル企画 2019年2月26日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

――京極町での診療を始めて、7年が経とうとしている。ご自身が立ち上げた宮城県・涌谷町の時代と比較して、現状の取り組みをどう見ているのだろうか。 まだまだ不完全な部分も多いのですが、涌谷町時代以上にできているところが結構あります。それは、2000年度から介護保険制度がスタートし、制度自体が充実してきたことも大きいでしょう。 京極町は、何より社会福祉協議会が充実していることが特徴です。クリニックから徒歩で数分の場所にあります。職員は約30人くらい、うち8人が社会福祉士の資格を持ち、「事業型」なので、ホームヘルプサービス、デイサービスなどの介護保険サービスのほか、透析の患者さんの送迎など、さまざまなサービスを手がけています。地域包括支援センターには介護予防センターも併設しており、総合相談機能を果たすだけでなく、介護予防もかなり充実しています。 京極町の社協も以前は事務職員が数人だったのですが、道内の病院で精神科のソーシャルワーカーとして働いてきた清水耕策さんが事務局長として就任し、非常に発展してきました。職員に社会福祉士の資格取得を勧めたのも清水さんで、今は社会福祉士の資格を持つ新卒の方が次...