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地域包括ケアは「腕と腹が見える関係」で◆Vol.28

スペシャル企画 2019年2月28日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

――高齢社会を迎える今、各地域で地域包括ケアシステムの構築が進んでいるが、早くからその構築に取り組んできた前沢氏には構築の秘訣を語ってもらった。 地域包括ケアという言葉は本当によく使われるようになりましたが、全体的に言えばまだ途上。医療が強かったり、反対に介護系や福祉系が強かったり……。関係者がチームを組み、ネットワークを組んでいくのは容易ではありません。 その際、まずは関係者が理念というか、哲学、方針を関係者に徹底することが基本だと思います。ご本人は家で最期を迎えたいと思っても、家族が施設や病院を希望した場合に、どう折り合いを付けるか――。その答えは一つではなく、事例を通じて検討し、皆が経験を積み重ねていくことが必要です。 (撮影:渡邊由幸) 事例検討を進めていく中で、「資源が足りない」「サービスが足りない」という事態も生じると思います。それはどの職種なのか、正規の職員なのか、あるいは非常勤でも対応可能なのか、皆で議論しながら、行政に依頼すべきことは何かなど、さまざまなことをやっていかなければなりません。 やはりインフォーマルな場面、簡単に言えば、飲み会の席などでいかに関係を作ってい...