東京DMAT、「都外派遣」はダメなの?【平成の医療史30年◆災害医療編】
スペシャル企画
2019年2月25日 (月)
聞き手・まとめ:水谷悠(m3.com編集部)
【平成の医療史30年◆災害医療編】 DMAT、大規模災害ごと進化の歴史 インタビューVol.1◆「東京DMAT」創設、石原元都知事が突破口 インタビューVol.2◆東京DMAT、「都外派遣」はダメなの? インタビューVol.3◆DMAT、元々は広域搬送のためのチーム ――東京DMATは、東京の人だけのものでしょうか。 東京DMATの運用を決める委員会で東京都福祉保健局の救急災害課長らと議論したときに、我々は阪神大震災のことが念頭にあったので、「都外の被災した地域に行くんですよね」と言ったら、「都民の税金でやっているのに、都外に行くなんて、そんなことは行政的にはあり得ない」と言うのです。さらに、飲み会で同課係長から「本当にセンスがない、行政というものはそういうものじゃないんだ」と怒られたんです。「わかりましたが、たぶん将来困ると思いますよ」と僕は言いました。 2007年(平成19年)の新潟県中越沖地震のときには既に日本DMATも体制ができていて、大活躍したと報道で出ました。でも東京DMATは、自分たちで行かないと決めていたので、行けなかったのです。それで、都福祉保健局幹部から僕と一緒に働...
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