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2000年改正でインフルエンザを追加したわけ【平成の医療史30年◆予防接種行政編】

スペシャル企画 2019年2月11日 (月)  聞き手・まとめ:長倉克枝(m3.com編集部)

【平成の医療史30年◆予防接種行政編】川崎市健康安全研究所所長・岡部信彦氏に聞く Vol.1 1990年代は予防接種「暗黒の時代」 Vol.2 2000年改正でインフルエンザを追加したわけ Vol.3 麻疹排除計画「風疹を同時に入れたのは大正解」 Vol.4 HPVワクチン、「まず導入に当たり問題が」 ――1994年の予防接種法改正ではインフルエンザの予防接種も定期接種から外れました。 法改正前から、インフルエンザの予防接種を受ける人は激減していました。効果に疑問が持たれ、加えて副反応として急性脳炎が発生したと大きく報道され、また1980年には群馬県前橋市で同市医師会の調査などによりインフルエンザの集団接種が中止されたなどを契機に、全国の学校などでの集団接種はほとんど行われなくなったためでした。ニーズが無くなればワクチン製造も縮小となり、その結果国内でのインフルエンザワクチンの生産はほぼなくなりました。 ――その後、高齢者へのインフルエンザワクチンの定期接種化が2000年の予防接種法改正で盛り込まれました。 大きな理由が2つあります。一つは、高齢者福祉対策としてです。欧米ではインフルエ...