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HPVワクチン、「まず導入に当たり問題が」【平成の医療史30年◆予防接種行政編】

スペシャル企画 2019年3月1日 (金)  聞き手・まとめ:長倉克枝(m3.com編集部)

【平成の医療史30年◆予防接種行政編】川崎市健康安全研究所所長・岡部信彦氏に聞く Vol.1 1990年代は予防接種「暗黒の時代」 Vol.2 2000年改正でインフルエンザを追加したわけ Vol.3 麻疹排除計画「風疹を同時に入れたのは大正解」 Vol.4 HPVワクチン、「まず導入に当たり問題が」 ーー2013年3月に定期接種化されたHPVワクチンは、副反応が社会問題化し、わずか3カ月後の同年6月に接種勧奨を差し控えることとなりました。 1990年代は、種痘、インフルエンザワクチン、MMRワクチンの問題で、社会全体で予防接種に対する信頼感が落ちていたという話をしましたが、一方でHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン問題では、不信感は予防接種全体ではなく、HPVワクチンに対してだけなんですね。小児に対する予防接種全体の接種率は非常に良く保たれていて、麻疹の排除も達成ができた。HPVワクチンだけに対して社会が不信感を持ったというのが、社会現象としての違いです。 ーーHPVワクチンは、何が問題だったのでしょうか? まず、導入に当たり問題があったと思います。接種する側も、接種を受ける側も...