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患医連、「広尾病院事故から20年」を機にシンポジウム

レポート 2019年2月11日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」(患医連)が2月10日、シンポジウム「広尾病院事故から20年~医療安全(医療事故調査)のこれまでとこれから」を開催、登壇者からは、2015年10月からスタートした医療事故調査制度について、報告件数が少ないこと、また医療事故調査・支援センターとして日本医療安全調査機構が行う第三者調査に時間がかかることを問題視する声が相次いだ。 都立広尾病院事故の遺族、永井裕之氏からは「医療事故調査制度は、 “小さく産んで大きく育てる”ということだったが、医療界は育てる気がないのではないか」などの指摘も挙がった。患医連は2008年に発足した、5つの患者団体で構成する組織。 永井氏は、2015年10月からスタートした医療事故調査制度について、「そもそも目的がまだ医師に伝わっていないのではないか。目的は患者の死亡原因を究明し、再発防止、医療の質・安全向上につなげることにある」と指摘。同制度をめぐる具体的な問題として、(1)患者の死亡を予期していたとして、全く調査をしていないケースがある、(2)医療機関が調査対象としない場合、遺族が訴える先がない、(3)医療事故調査・支...