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「医師増は現実的でない、医療提供体制の改革を」

レポート 2019年2月14日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会は2月13日、医療政策シンポジウム2019「医師の地域偏在」を開催、『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書)の著者で、ジャーナリストの河合雅司氏は、日本が直面している課題は人口減少であり、「支え手不足の中で、今足りないところに医師を充足させるのではなく、地域社会や町づくりを進める中で、医療提供体制そのものを変えることが必要だろう」と発想の転換が求められると強調した。 シンポジウムには、河合氏を含め、3人の演者が講演、その後、パネルディスカッションが行われた。世界医師会事務総長のオトマー・クロイバー氏は、人口減少は日本が進んでいるものの、他の国もそれに続いており、河合氏と同様に、医療提供体制を含めた社会の在り方を変えていく必要性を指摘した。聖路加国際大学学長の福井次矢氏は、臓器・疾患別専門医と総合診療医の組み合わせが望ましい医療提供体制であるとし、総合診療医養成の重要性を強調した。 日医会長の横倉義武氏は、冒頭のあいさつで、2018年7月の医療法・医師法改正は、「医師偏在解消に向けた第一歩。これからの運用が非常に重要」と指摘し、国から都道府県等に対する...