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初期費用20万円で“開業産業医”に

オピニオン 2019年3月10日 (日)  神田橋宏治(医師、DB-SeeD社長)

さて3回目です。今回は僕が産業医になった話をします。 実は今、産業医ブームが来ているのはご存じですか?いわゆるブラックな働き方を防ぐためだとか、2015年12月からの企業におけるストレスチェックの義務化などの波に乗り、産業医が注目されてきています。そのブームに乗って臨床から産業医へ転身する医者、あるいは国家試験を受ける前から産業医になりたいという医学生が都市部を中心に非常に増えているようです。 実際先日、梅田君という筑波大の学生さんが臨床以外の働き方について医学生にアンケートを取ったところ、研究者や起業を抜いて産業医への興味がある人が最多でした。僕がちょっと指導して2019年の日本産業衛生学会で発表予定です。 また企業の求めに応じて産業医を紹介する会社も乱立しています。産業医がやるべきことは多岐にわたるのですが、大雑把に言うと労働者の健康を守るのが仕事です。 産業医の働き方は二つに大別されます。大会社に就職して専属産業医になるか、または小会社の嘱託産業医を数多く持って、各々月1、2度回っていくかです。それぞれ一長一短なのですが、大きな組織を見る目という点において専属産業医はやっておきた...