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検事控訴をさせないための一審判決-高野隆・主任弁護人に聞く◆Vol.2

インタビュー 2019年3月2日 (土)  高橋直純、岩崎雅子(m3.com編集部)

判決はこちら⇒ 『乳腺外科医裁判で無罪判決、わいせつ行為否定』 第2回公判での高野氏の弁護側冒頭陳述はこちら⇒『乳腺外科医裁判が再開、「『犯罪』ではなく『症例』」 第1回はこちら⇒「あり得ないと肌で感じた」、乳腺外科医裁判-高野隆・主任弁護人に聞く◆Vol.1 ――今回の判決内容については、どのように評価していますか。 科学的に見てこちらの主張が正しいということをちゃんと言ってくれたので、満足しています。病的な状態、すなわち、せん妄に基づく幻覚だったんだということをしっかりと基礎付けた判決で、結論と説明の説得力は十分あり、称賛に値する判決だと思います。ただ、科捜研に対する科学的証拠の許容性に関する議論については、先ほど申し上げたようにやや中途半端な部分があるなと思いました。もっとドラスティックな改革を求めるような判決だったら、100%の判決だと思います。大川裁判長の訴訟指揮も非常にフェアでした。異議に対する裁定判断と説明も、納得できるものが多かったです。 ――検察側の控訴の可能性については、どうお考えでしょうか。 検察庁が判決の内容をきちんと精読するならば、控訴はしない方が良いと判断す...