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乳腺外科医事件「医療界が一致団結できなかったのが反省」

レポート 2019年3月10日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

東京保険医協会が3月9日に開催した「乳腺外科医裁判報告会」で、弁護団が一審判決や今後の見通しについて解説した。弁護団は控訴審は長期化していく見通しであることを説明し、今後の支援を呼びかけた。同協会勤務医委員会委員長の細田悟氏は「医療界が一致団結できなかったのが反省」と述べた(弁護士の説明は『乳腺外科医事件「高裁の可能性、引き続き支援を」支援者集会』を参照)。 細田氏は冒頭で「大野病院事件の時は医療界全体が盛り上がり、一審(2008年8月に無罪判決)で結審となった。今回、東京保険医協会は孤軍奮闘してきたが、反省点としては、わいせつ事件ということがあり、医療界がなかなか一致団結できなかった。もう一つの反省点は術後せん妄。理解はしていたが、議論を深めてこなかったことが原因になっている。医療人として真摯に反省していかなくてはいけない」とあいさつした。 水谷弁護士(左)と黒岩弁護士 柳原病院顧問弁護士で、弁護団の黒岩哲彦弁護士は事件の経緯を説明。2月20日の一審の無罪判決後、3月4日に検察は控訴。現在までに東京高裁での裁判官などは決まっていない。控訴理由を説明する「控訴趣意書」の提出は「半年以上...