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医師の働き方改革報告書案、「上限1860時間」

レポート 2019年3月13日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

厚生労働省は3月13日の第20回「医師の働き方改革に関する検討会」(座長:岩村正彦・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に報告書案を提示した。これまで議論してきた時間外労働の上限を原則年960時間、「地域医療確保暫定特例水準」と研修医らを対象とする「集中的技能向上水準」を年1860時間とするほか、1949年の「医師・看護師などの宿日直に関する通知」を現代化することや研鑽の扱いの明確化、追加的健康確保措置の実施などを盛り込んだ。この日の会議では議論が尽きず、結論は次回以降に持ち越した(資料は、厚労省のホームページ)。 議論は予定通り2時間 報告書案は1月11日に提示・議論した取りまとめ骨子(『時間外上限「地域医療確保暫定特例水準」1900~2000時間』を参照)を基に、(1)医師の働き方改革に当たっての基本的な考え方、(2)働き方改革の議論を契機とした、今後目指していく医療提供の姿、(3)医師の働き方に関する制度上の論点、(4)おわりに――の構成。 医療は医師の自己犠牲で支えられてきた (1)では、これまでの日本の医療が「医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられており、危機的な状況にあ...