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医師と政治家、「話を聞く」という共通点 - 川島実・奈良県知事選挙立候補予定者に聞く◆Vol.2

インタビュー 2019年3月20日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――各地の医療機関に勤務する中で、地域による違いや医療の問題点をどう見ておられるのでしょうか。 僕が行っているのは、地方の医療機関。「川島だったら、来てくれるのでは」と声をかけていただけるのでしょう(笑)。在宅医療をメーンにやっていますが、患者さんの圧倒的な高齢化を目の当たりにしています。在宅で診る患者さんの平均年齢は90歳を超えていると思います。 入院患者さんは、家に帰りたいと思っている。けれども「そんなことは無理」と思っている家族、医療者が多いのです。「家が絶対」とは思いませんが、「家に帰る」という選択肢を提示できないのは問題でしょう。言葉は悪いですが、「施設」は、「収容所」に近い。食事も、お風呂の時間も決まっている。「10時と3時にお茶」とかも決まっている。そんな生活は3日ならいいですが、何カ月も、いや何年も続けていたら、患者さんは「魂の抜け殻」になってしまう。 自宅での生活を念頭に置くことは、医療者にとっても必要。「リハ室で100m歩いていた」というおじいさんが、自宅に帰ってくると、寝たきりになってしまうケースがあります。それはベッドが高すぎて、なかなか降りることができず、歩か...