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HPVワクチン報道の名誉毀損裁判、村中氏が敗訴

レポート 2019年3月26日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

元信州大学医学部長(元第三内科教授)の池田修一氏が、医師・ジャーナリストの村中璃子氏、村中氏の記事を掲載した『Wedge』誌の元編集長の大江紀洋氏、出版社ウエッジを名誉毀損で訴えた裁判の判決が3月26日、東京地裁で言い渡され、男澤聡子裁判長は、村中氏らに330万円の損害賠償の支払いと、ウエッジに謝罪広告の掲載と『Wedge Infinity』の掲載記事の一部削除を命じた。村中氏の代理人弁護士の藤本英二氏によると、控訴するか否かは判決を精査し検討するという。 判決後、都内で会見した池田氏は、「私が従来から言い、公判で述べたことを的確に裁判長が捉え、それが判決に反映されている」とコメント。池田氏の代理人弁護士の清水勉氏は、「今回の判決の特徴は、金銭を支払うだけでなく、謝罪広告の掲載を求め、誤った記事の削除命令を出したこと。これらはこの事件の深刻さを表わしている」と評価した。 一方、村中氏は、「『捏造ではなく、他の研究者の実験結果の引用』などとする原告の言い訳を受け入れ、公共性と科学を無視した判決が下されたことを残念に思う」「今回の判決は、ワクチンの安全性とは一切関係がない。池田氏の研究者と...