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「B型肝炎ワクチン、まずは定期接種率の維持」羽鳥日医常任理事

レポート 2019年3月31日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会常任理事の羽鳥裕氏は、3月31日の第144回日医臨時代議員会で、B型肝炎ワクチンの定期接種対象の拡大を求める声について、「予防接種施策に関わる優先順位を考えると、まずは現在の定期接種の接種率の維持が必要。それ以外の年齢の方に対しては、我が国の肝炎対策全体の中で必要な対策を考えていくことが肝要」と答弁した。 予防接種で防ぐことのできる病気(VPD)については、「広く国民に接種の機会を提供すべきと考える」としたものの、予防接種行政については、公衆衛生上の視点、ワクチンの供給量、予算確保などの観点も踏まえて、総合的に検討していくことが求められるとした。B型肝炎は、性交渉、入れ墨やピアスの穴開けでの不衛生な器具使用に伴う感染リスクが高いと言い、その事実を広く国民に啓発していく必要があると指摘した。 B型肝炎ワクチンの接種対象者拡大を求めたのは、群馬県代議員の川島崇氏。B型肝炎は、母子感染・血液感染以外にも、一般生活の場でも広く感染することが知られるようになっているものの、日本ではB型肝炎の予防は、母子感染予防が重視されてきた。「2016年10月から0歳児への定期予防接種が開始したもの...