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「医師養成数の増加、将来に深刻な影響」松本日医常任理事

レポート 2019年4月2日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、「現時点では医師の需給は均衡していない」と認識を示したものの、「少子化社会、人口減少社会が到来する中で、医師の養成数を増やしていくことは、今後の医療提供体制や医療保険財政の面から、日本の将来に深刻な影響を与えることになる」と述べ、今後の医学部定員増には慎重な姿勢を示した。3月31日の第144回臨時代議員会での東京都代議員の新井悟氏の質問への答弁。各都道府県でこの4月から医師確保計画の策定が始まるが、「特に医師不足が問題となる都道府県や2次医療圏に限って、医師養成数を増やしながら偏在を是正していくことになる」と説明した。 日医常任理事の松本吉郎氏 新井氏は、東京都の地域医療構想では、12の2次医療圏(構想区域)中、6つが病床不足地域であり、病床増床に合わせて医療人材の確保が必要になるものの、都全体では「医師多数区域」であり、他府県からの医師確保に制限がかかることを問題提起した。東京都の病院勤務医は、大学勤務医が多いのが特徴であり、新専門医制度と医師の働き方改革の影響もあり、中小病院の病院勤務医の確保が困難になっているという。 松本常任理事は、新井氏の質問...