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医療情報の提供1回500万円、京大病院が「情報加工料」を規定

レポート 2019年4月5日 (金)  長倉克枝(m3.com編集部)

医療機関に蓄積されている医療情報を収集し、利活用する動きが進む中、京都大学医学部附属病院は医療情報提供に関する規定を新たに定め、4月1日から施行した。研究目的で他の大学や企業等の外部機関に医療情報を提供する際、病院情報システムからデータ加工するといった人件費等のために、1回のデータ提供で500万円の医療情報加工料を提供先機関が負担するなどの規定を盛り込んだほか、その使途や詳細について公開していくとしている。同病院医療情報企画部によると、医療機関の医療情報提供を巡って、こうした詳細な規定はこれまでになかったという。 医療機関に蓄積されている医療情報の利活用を巡っては、厚生労働省が「データヘルス改革」を進めるほか、昨年5月に「次世代医療基盤法」が施行されるなど政府が推進している。ただ、一般に、病院情報システムから患者情報等の医療情報の外部提供には対象データの抽出、匿名加工、セキュリティ対策などがかかり、医療機関側がこれらを負担している。また近年、大量の医療情報を活用した人工知能(AI)開発などの研究事業が増え、「医療情報提供で医療機関に過度の負担がかかっている」(同病院医療情報企画部教授の...