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「大学に自浄作用なくば、文科省の指導を」

レポート 2019年4月5日 (金)  水谷悠(m3.com編集部)

医学部入試不正を受けて設置された、文部科学省の「大学入学者選抜の公正確保等に関する有識者会議」(座長:岡本和夫大学改革支援・学位授与機構顧問、東京大学名誉教授)は4月5日、審議経過報告を公表した。恣意的な特定受験者の優遇や属性による差別などを禁止するとともに、判定基準や成績の開示による公正性確保を求めるもので、不正が疑われる事態が生じた場合に「各大学の自浄作用により直ちに是正のための措置が講じられることが期待し難い場合には、文科省は必要に応じ、調査を実施し、大学を指導し、再発防止策を講じることが必要である」と指摘している(資料は文科省のホームページ。『大学入試、罰則含むルール検討へ』も参照)。 有識者会議は5月をめどに最終報告を取りまとめ、文科省はそれを踏まえて例年6月に高等教育局長通知として発出する「大学入学者選抜実施要項」を改訂する。柴山昌彦文科大臣は4月5日の記者会見で「引き続き、大学入試の公正確保に向けて全力で取り組む。各大学が入試についての点検や改善をしてほしい」と述べた。 経過報告では、文科省が行った医学部を持つ81大学への緊急調査の最終まとめで、合計10大学医学部の入試に...