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日本医学会、子宮移植の倫理に関する検討を開始

レポート 2019年4月8日 (月)  水谷悠(m3.com編集部)

日本医学会会長の門田守人氏は4月5日に東京都内で記者会見し、子宮移植倫理に関する検討委員会を同月3日に設置したことを明らかにした。同会副会長で日本大学医学部特任教授の飯野正光氏を委員長とし、日本産科婦人科学会や日本移植学会の理事、生命倫理や刑法、医事法の専門家など14人で構成する。門田氏は「必ずしも学会だけでなく、医学を担当する132学会の方向性はこういうことだと社会の皆様にも分かっていただく。それにふさわしいものを出さなければいけない」と述べた。 門田守人会長 飯野氏は3日の第1回会議について概要を説明した。2018年11月に日本産科婦人科学会や日本移植学会から検討の要望を受けて委員会を設置し、3日は子宮移植の国際的な状況について両学会から説明があった。それによると、2000年にサウジアラビアで第1例が行われ、失敗。現在までに11カ国でヒトに対しての臨床研究が58例に行われた。内訳は生体ドナーが44例、死体ドナーが14例で、妊娠に至ったのが38例、出産は14例。最初の成功はスウェーデンで2012年から2013年にかけて行われたもので、9例全 てが生体ドナーで、うち7例で子宮が生着し、...