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東大入学式祝辞、上野名誉教授が東京医大不正入試に言及

レポート 2019年4月12日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京大学の4月12日の2019年度入学式で、同大名誉教授で、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長の上野千鶴子氏は祝辞を述べ、「女子学生の置かれている現実」として東京医科大学の不正入試を取り上げ、「選抜試験が公正なものであることをあなたたちは疑っておられないと思います。もし不公正であれば、怒りが湧くでしょう」と語った。 文部科学省の調査に基づき、全国81の医科大・医学部の女子学生の合格率に対する男子学生の合格率は平均1.2倍、東大理科3類(医学部医学科)は1.03、平均よりは低いものの1.0よりは高いことを紹介。「この数字をどう読み解けばよいでしょうか」と問いかけた。 「東大には今でも東大女子が実質的に入れず、他大学の女子のみに参加を認める男子サークルがあると聞きました」「大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています。東京大学もまた、残念ながらその例のひとつです」などと続け、学生や研究職の女性比率を紹介。学部は約20%、大学院の修士課程で25%、博士課程で30.7%であり、助教は18.2%、准教授は11.6%、...