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新専門医制、「医師の働き方改革とリンク」

スペシャル企画 2019年4月28日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

第30回日本医学会総会で4月27日、学術プログラム「新専門医制度実施までの経緯と今後の課題」が企画され、新専門医制度が直面している二つの大きな課題である、シーリング(専攻医の募集定員の上限)と、基本領域とサブスペシャルティ領域との連動研修が議論になった。 日本医師会副会長で、日本専門医機構副理事長も務める今村聡氏は、「新専門医制度の議論をしていた時に、医師の偏在の話は以前も若干はあったが、あそこまで踏み込んだものは出ていなかった。また医師の働き方改革が新専門医制度ともリンクしてしまったので、難しくなっていると感じている」と説明した。「あそこまで」とは、厚生労働省が医道審議会医師分科会医師専門研修部会で提示した、2020年度からの地域別・診療科別のシーリングの導入(『専攻医のシーリング、「県、基本領域別」への変更検討』を参照)。今村氏は「税金を投入して医師を養成しているので、規制的な手法を使ってでも医師の偏在を是正すべきだという意見が世間にある中で、厚労省が数字を提示してきた」と説明。 今村氏は、「医師の地域偏在については、一定程度の方策が示されたが、診療科偏在については対応が難しい状況...