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1860時間は長いが、方向性は示した―森本正宏・自治労総合労働局長に聞く

インタビュー 2019年5月14日 (火)  聞き手・まとめ:水谷悠(m3.com編集部)

厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」には、法学者や特定社会保険労務士など、医療界以外からも複数の構成員が参加した。全日本自治団体労働組合(自治労)総合労働局長の森本正宏氏もその一人で、一般労働者の2倍に当たる時間外労働時間上限の「年1860時間」に反対しつつも、地域医療提供体制の維持に鑑みて、報告書には一定の評価もしている。議論に参加した印象や、今後の課題を聞いた(2019年4月3日にインタビュー)。 ――報告書についてどういう印象を抱いていますか。 やはり、上限が1860時間というのはあまりに長過ぎるという印象です。ただ実態としてそういう勤務をしている医師の方もおられるという状況を踏まえると、現実とあまり乖離した上限になりにくいことは、分かってはいます。 報告書で重要なのは上限ではなく、実態をどう変えていこうか、勤務時間を短くしようというところが取りまとめられたことではないかと思っています。具体的にはまだまだという状況ですが、方向性が示されたという面では一歩前進ではないかと受け止めています。 要は長時間労働自体を見直すこと。それから、例えば出産・育児などをしながらも「もう少...