総合医は「患者全体をマネジメントする医師」井上・全日病常任理事
レポート
2019年5月12日 (日)
水谷悠(m3.com編集部)
高齢化が進む中で、複数の疾患を持つ患者に対して臓器別の専門領域だけでない医療が必要な場面はますます増える。そうしたニーズに対応するため全日本病院協会が2018年度から始めた「総合医育成事業」は2年目を迎えた。 担当する常任理事の井上健一郎氏は「幅広くやっていける医師がぜひとも必要で、またチーム医療をやっていかなければならないため介護も含めてリーダーとしての育成が必要だ」と意義を語った。今年度のプログラムは7月13日スタートで、6月頃まで受講者を募集する(『全日病「総合医」の養成スタート』、全日病ホームページを参照)。 井上氏は、地域包括ケアシステムに関わる医師として、総合医の役割を強調し、「(日本専門医機構の)総合診療専門医もそういうことでやっていると思うが、家庭医だけでなく病院の中で活躍できる総合診療医が必要だというのが私達の考えだ。われわれ経営側の考えもそうだし、病院で働いている医師にも、そのように思っている方がいるのも確かだ」と話す。また、患者の側から見ても、「一人の患者がたくさんの病気を持っており、一つ一つの病気は専門医が診るが、患者全体をマネジメントする医師が必要だ」と総合医...
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