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最新技術の医療への適用、審査制度の見直し必要 - 佐久間一郎・東大工学部教授に聞く◆Vol.3

インタビュー 2019年6月8日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――技術開発が進めば、専門家が実施している業務を、非専門家が行うことも可能になるとのことです。 医療界の今の課題の一つは、地域にいる医師の数が限られていること。でも薬剤師や看護師をはじめ、他の職種の方がいます。医師ができる仕事を他職種でもできるようにするためには、法律等のルールを変えることが必要ですが、その時に出てくるのが、「医師でないと危ない」という議論です。リスクの低減は重要であり、非専門家が医療行為を行うことの危険性を低減することが必須となります。このためには専門家以外の人をアシストできるロボットや機器の開発、遠隔医療の仕組みづくりなどを考え、安全に行為ができるようにする。あるいは適切な医療行為をするための訓練にものすごく時間がかかるようなら、シミュレーターの充実など技術的な支援を組み合わせて訓練時間を短縮するという視点も必要です。 「未来イノベーションワーキンググループ」(WG)では、「なぜ若い医師が地方に行かないか」、それは自らの専門医としての研鑽を積むための環境の不足やキャリア設計への展望が持てないという点もあるとの議論もありました。 技術開発では今後、産学連携が進むが、全...