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「患者も医療者もAI活用の医療を受け入れる時代に」

レポート 2019年5月20日 (月)  長倉克枝(m3.com編集部)

第30回日本医学会総会で4月28日、学術プログラム「人工知能が切り開く未来医療」が開催され、大学病院における医療データの連携やその利活用などの紹介があった。会場は満席で立ち見も出るなど、参加者の関心の高さがうかがわれた。 座長で東京大学大学院医学系研究科医療情報学分野教授の大江和彦氏は「これからの医療は、医療者だけでなく患者も自らAI(人工知能)を駆使して情報を得て、患者も医療者も今後はAIを活用した医療を受け入れる時代に入っていく。そうした中、AI技術とはどういうものなのか、どのような課題があるのか、AIは何が信頼ができ何が不得意なのか、医療者がそれらを正しく理解することが重要だと企画した」と趣旨を説明。続いて工学系・情報系の研究者4人がそれぞれのAIを活用した医療について紹介をした。 座長の大江和彦氏(左) 「AIにできることはAIに任せて、人にしかできないことを人がするように」 最初に登壇した産業技術総合研究所人工知能研究戦略本部総括企画主幹の村川正宏氏は「今はAI黎明期だ。今後は実世界分野に浸透していく」とした上で、医療など実世界応用に向けた技術上の課題を指摘した。また、同研究...